人材採用の原則その1 「職員の人生を考える」「採用するなら育てよ」/採用力
- 6月28日
- 読了時間: 5分
はじめに
本日は人材採用の5原則のうち、二つを紹介させていただきます。
まず、その1は「職員の人生を考える」そして、その2は「採用するなら育てよ」。
この二つについて解説いたします。
医療・介護・福祉においては、特に人材不足が顕著です。
その要因は様々ですが、働き手がいないのか。それとも働き手が辞めてしまうのか。
人材採用とは、組織にとっての命題でありながら、実は経営者が最も軽視しているのです。
数ある人材採用の考え方や理論の中でも、私はコンサルタントとしての経験と自身の転職経験から、独自の視点を持っています。
これを「THE 採用力」の中から、抜粋して解説いたします。

原則①:職員の人生を考える
1.作業員ではない
常に人材不足に陥っている組織では、経営者や採用担当者が応募者を“働くコマ”として迎え入れてしまうケースが多々あります。
それが意識的であっても無意識的であっても、結果として採用された求職者が入社後の数週間、あるいは数か月を経て体感する現実です。
人材を採用する場合には、単なる労働者としてシフトの穴埋めを担う存在として扱ってはいけません。
また、案件処理や相談業務を淡々とこなす“作業係”という認識も捨てなければなりません。
2.人材採用の視点
本来、人材採用とはシステム的な視点で捉えれば“お仕事マッチング”となります。
そして、その本質は「条件と価値観の多面的な相性の結果」なのです。
このメカニズムにおいて、表層的な条件は、給与、休日、働き方といった分かりやすい項目となります。
もちろん、これらは求職者が職場を選ぶうえで重要な判断材料です。
しかし、深層的には、求職者が「この会社や職場で働くことで、自分のこれからの生きる道がポジティブな方向へ進む」と感じられるかどうかなのです。
3.選ばれない理由
経営者は、「自分の会社が選ばれないのは給与が低いからだ」と誤解しがちです。これは大きな間違いなのです。
求職者があなたの職場を選ばない理由はそこではありません。
本当の理由は求職者が自分の人生を俯瞰したときに、その会社で働くことに“おもしろみ”や“楽しみ”、つまり「成長」をイメージできなかったから選ばれなかったのです。
原則②:採用するなら育てよ
4.採用は入社がスタート地点
人材採用のゴールは、求職者の「入社完了」ではありません。
むしろ入社したその瞬間からこそ、組織が果たすべき本来の責任がスタートします。
人材が入社すると、ひとまず“人手不足から解放された”という安心感が生まれるのは理解できます。
しかし、採用した人材が7日後に辞めてしまう可能性は十分にありえます。
また人材が組織に貢献できず、むしろ“お荷物社員”となってしまう可能性だってあるのです。
5.採用するなら育てることが義務
こうしたリスクを最小限にするためにも、私は常々「人材を採用するなら育てよ」と提言しています。
つまり、採用はゴールではなくスタートであり、組織の責務として教育・育成というプロセスを通すのです。
採用に投資した時間、労力、費用を超えるリターンが、将来的に組織へ返ってくるのです。どんな人材にも教育と育成は必要です。
どれだけ経験が豊富でも、どれだけ実績があっても、「この人なら大丈夫だろう」と教育を省いてしまえば、結果として早々に組織を去る選択をしてしまいます。
人を採用したのなら、教育を施し、育成せよ。その根底にあるべきものは、職員に対する確かな「愛情」です。
愛情のない採用は、必ずどこかで歪み、必ずどこかで離職につながります。しかし、どんなに愛情を注いでも届かない人材がいるということも留意する必要があります。
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塚本洋介
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プロフィール
FukushiVisionGroup株式会社
医療・介護・福祉経営コンサルティング
塚本洋介(社会福祉士・福祉マネジメント修士)
千葉商科大学商経学部経済学科卒業
日本社会事業大学専門職大学院福祉マネジメント研究科修了

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