おはようございます。Fukushi Vision Group株式会社 医療・介護・福祉経営コンサルティングの塚本です。
本日は「OJTの罠」というお話をいたします。
先日、大学院の講義で「福祉人材育成論」について学びました。
福祉人材に限らず、どの組織でも『OJT』という研修を取り入れている企業は多いと思います。
OJTについて、よく言われるけども何の略なの?という方のために、念のため記載しますと・・・
”On The Job Training”
となります。
つまり、新入社員を教育するためのトレーニングで、業務を通して上司や先輩が、知識やスキルを教えていくというものです。
私見として、この『OJT』にどこまでの内容を詰め込むべきなのか、2つほど疑問があります。
一つ目は、人材教育に留めて、一通りの業務をこなせるように指導教育するほうがいいのかだろうか?ということ。
二つ目は、人材育成まで見通してトレーニングを行う必要があるのか?ということです。
人材教育と人材育成の違いについて、これまた私見ではありますが、業務をこなせるようにするのか、それとも社会人として、専門職として、人として、新入社員の将来を考えた上で指導していくのかという違いがあると思います。
ここで考えなければいけないのが、医療・介護・福祉業界において、この違いを明確に理解して研修プログラムを構築している組織がどれくらいあるでしょうか。
これまで、大学院の講義で紹介された行政も含めた様々なケースについて、やはり組織人として、その組織の都合の良いプログラム設計が多かったように思います。
もちろん、それは重要なことです。入社したばかりの社員の将来を考えれば、教える立場の人の思考が大きく影響してしまい、「将来は他の会社に行ったほうがいい」なんて話にもなりかねません。
ここは難しいところです。
さて、「OJTの罠」という内容について、もちろん、しっかりと設計している組織もあります。そういう組織に入社した人たちはとても幸せだと思います。
しかし、私がこれまで30社以上支援してきた中では、OJTという名前を使えば、研修やトレーニングが実施できているという誤解を抱えた組織が多かったです。
医療・介護・福祉業界は、通年の人材不足ですから、求人媒体の内容で「OJT」と記載しておけば、誰でも研修がしっかりしているのだと勘違いしてしまいます。
未経験歓迎!OJTもあります!なんて書いてあれば、それを信用して応募するのは当然です。
しかし入ってみれば2日~3日ほど、現場を経験しながら、主観と経験に頼った指導でOJTは終わりです。あとはすぐに独り立ち。もう不安しかないですよね。
これがOJTの罠というわけです。
皆様の組織ではどうでしょうか?皆さんが新入社員に提供するOJTには、プログラムが設計されていますか?
とりあえずやれ!では人が育たない時代です。
ぜひ一度、見直してみてください。
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FukushiVisionGroup株式会社 医療・介護・福祉経営コンサルティング
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