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マネジメントに感情は不可欠

23 時間前
読了時間: 4分




1.感情は必要不可欠


有名なコンサルティング会社では、「仕事に感情はいらない」「感情ではなく数字で管理する組織マネジメント」を掲げています。



きっと実際に指導を受ければ、より体系的で合理的なマネジメント手法を学ぶことができるのでしょう。


しかし、あえてこの言葉だけを切り取って考えるならば、私たち福祉ビジョングループは、少し異なる立場を提示したいと考えています。



それは、「マネジメントには感情への配慮が必要である」という立場です。

これは独自理論でも、単なる感情論でもありません。


人間という存在の本質を踏まえれば、感情を完全に排除することは現実的ではないという、ごく自然な前提に立っているにすぎません。




2.人間は感情の生き物


人間は感情の生き物です。

私はこれまで、怒らない人、泣かない人、100%感情を排除して生きている人に出会ったことがありません。


過去に、実際にこの会社の仕組みを導入したお客様や、指導を受けた経営者の話を聞いたことがあります。


そこで多く聞かれたのは、「なんとなく冷たい」という感想でした。



これは、感情を排除し、明確に定められたルールと役割の遂行を徹底する構造ゆえに生まれる印象なのだと思います。


役割を明確にし、その遂行を求めるという点では、弊社が提唱する役割理論・役割マネジメントと本質的な違いはありません。



しかし、決定的に異なるのは、そこに「感情への配慮」が組み込まれているかどうかです。




3.感情は意思の影響下にある


医療・介護・福祉の現場は、IT業界のように無機質な成果物を扱う世界ではありません。


人の生死や苦しみ、不安や喜びと日々向き合う、極めて感情密度の高い領域です。

その現場において、感情を切り離してマネジメントを行うことは、理論上は可能であっても、実践上は摩擦を生みやすいのではないでしょうか。



私が尊敬する心理学者アルフレッド・アドラーは、感情の表出さえも意思の選択であると述べています。


また、スティーブン・R・コヴィーの著書『7つの習慣』においては、人には自らが影響を及ぼせる範囲があり、その範囲の中で選択する責任があると説かれています。



怒ったから怒鳴ったのではなく、怒鳴ることを選択した。


悲しくなったから泣いたのではなく、泣くことを選択した。感情は完全に制御不能なものではなく、意思の影響下にあるものです。



4.役割の中の感情に目を向ける


人を「役割の円」の中心に置いたとき、その円の内側こそが自己の責任範囲であり、業務の領域となります。


この円を越えて他者の領域に踏み込むとき、対人関係の摩擦が生じやすくなります。


しかし、その領域の中にも、やはり感情は存在します。


存在するものを「ないもの」として扱うマネジメントは、現場に違和感を生みます。


役割の遂行だけを機械的に求められれば、人はどこかで「冷たい」と感じてしまうのです。


医療・介護・福祉業界は、慢性的な人手不足と多忙さの中で、日々感情労働を担っています。



その現場において、心理的コントロールや自己理解を体系的に学ぶ機会は決して多くありません。


その結果として、経営と現場のあいだに感情的な溝が生まれることは、ある意味で自然な現象とも言えるでしょう。



だからこそ、この業界におけるマネジメントは、感情を排除するのではなく、感情を理解し、整え、活かす視点を持つべきだと私は考えています。


役割を明確にすることは重要です。


しかし同時に、その役割を担う「人」の感情に目を向けること。それこそが、医療・介護・福祉における前進型マネジメントの本質ではないでしょうか。







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プロフィール


FukushiVisionGroup株式会社

医療・介護・福祉経営コンサルティング

塚本洋介(社会福祉士・福祉マネジメント修士)

千葉商科大学商経学部経済学科卒業

日本社会事業大学専門職大学院福祉マネジメント研究科修了


公式YouTubeチャンネル「福祉経営コンサルの豆知識」














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