おはようございます。
Fukushi Vision Group株式会社 医療・介護・福祉経営コンサルティングの塚本です。
本日は、『賞与の考え方』についてお話します。ちょうど賞与の時期なので、経営者の皆さんのお役に立てれば幸いです。
賞与は基本的には年2回ありますよね。もちろん、組織により異なると思います。
最近、とある内科クリニックにおいて賞与で面白いことが2つありました。
1つは、賞与をもらって喜んだ看護師の事
2つ目は、賞与が原因で看護師同士で揉めたことです。
同じクリニックにおいて、賞与をもらって喜ぶ人もいれば、文句を言う人がいるのは、なんとも面白い出来事だと思いませんか?
どうして同じ組織なのに、喜ぶ人と文句をを言う人がいるのでしょうか。その違いを確認してみましょう。
賞与をもらって喜んだ看護師は、パート看護師です。基本的にパート社員は賞与がなく、あったとしても寸志、あるいは数千円分の商品券です。そして正社員の看護師は1回あたりの賞与が1.5か月分となっています。
これは大きな差ですよね。ただし、行っている業務に関しての違いはありません。
今回、賞与をもらって喜んだパート看護師は、実は1ヵ月分に相当する賞与をもらいました。そして正社員看護師は、1.5か月分の満額支給ではなかったのです。
当然、パート看護師は大喜びです。理由は、賞与額が増えたのもありますが、これまでの自分の仕事が評価されたことです。また賞与に対する期待値が低かったこともあり、その+のギャップに喜んだのでしょう。
かたや、文句を言った看護師は、もらえると思っていた賞与が低かったことが、単なる期待値以下であったことに怒ったのだと思います。
このことから、『賞与』について改めて考えたいと思います。
賞与の基本的考え方は、前年度、あるいは半期の実績が反映します。売上や利益に対して賞与が反映されるのです。
ですから、賞与は確実にもらえるものではありません。多くの職員は”ここ”を勘違いしているのです。
賞与は確実にもらえるものではないのです。
もらえたらラッキーなのです。これが賞与の在り方であり、真実なのです。
そして、賞与の考え方には経営者の気持ちが少なからず反映します。それは、例え業績が悪くても、期待値以上の働きをしてくれた人に対する感謝の気持ちです。
まさに、パート社員でありながら正社員と同じ時間、同じ業務内容をこなし、まじめに勤めて結果をだした先の例と同じなのです。
経営者も人間ですから、協力的かつ誠実な従業員には評価をし、そうでなければ評価しません。これは当然です。
こういった経営者の考え方が反映された基準というのが『人事評価』なのです。
このクリニックで言えば、きっと下記のような人事評価項目が作られるのではないでしょうか。私も、下記の5つの性質は重視しております。
1.誠実性
嘘をつかない。愚痴や文句を言わない。業務に対して真面目であること。
2.勤勉性
与えられた立場に対する業務を理解し、全うすること。
3.協力性
他者との協力を惜しまず、積極的に協力し物事を進める事。
4.遵守性
組織で決められたルールを守ること。例:報連相や会議出席など
5.学習性
常に新しいことにチャレンジし、学ぶ意識と行動がなされていること。
賞与は本来、このような人事評価を基に支給するものですが、クリニックのように10人以下の組織であった場合、経営者の感覚値によるもの大きくなります。
したがって、賞与が欲しければ、上記5つの性質を重視して業務を行うと良いでしょう。
賞与はもらえるものではなく、つかみ取るものだと認識してください。
それでは。
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