おはようございます。
医療・介護・福祉経営コンサルティング Fukushi Vision Group株式会社(フクシビジョングループ)の塚本です。
本日は『訪問看護ステーション 大手から独立すべき理由』についてお話いたします。
これは訪問看護事業に限らず、訪問介護、訪問リハビリ、訪問医療マッサージ、訪問診療も含めて、力のある人であれば大手企業から独立し、自らの信念を貫ける支援を展開するため”さっさと”独立しましょうということです。
考えてもみてください。こんなことを言うと大手企業の方々には怒られるかもしれませんが、正直、事業所の店舗が増えれば増えるほど、管理が難しくなり、統一性が図れず様々な人材が入り乱れる状況で、適切な質の高い支援ができるわけがありません。
もちろん、支援を展開するのはひとり一人の専門職ですから、個々の能力によって達成度、顧客満足度の違いはあります。
適切かつ質の高い支援の展開ができる状態とは、専門職ひとり一人の精神状態が安定しているときに、最高のパフォーマンスを発揮すると考えています。
つまり、肉体的には疲労していても精神が健康体であればパフォーマンスが高いという見解です。
1.大手の訪問看護ステーションでは何が起きているのか?
今、大手の訪問看護ステーションでは、売上だけを求めてくる本部と、現場で努力している専門職との意識的な対立が起こっています。
この理由は明確で、これは視点・視野・視座による違いです。
①視点とは、どこを見て仕事をするか。現場であればご利用者や連携先となり、常に専門職としての職務を果たす為に目の前のご利用者のことを考え行動をしています。
経営側は、常に売上を見ています。会社経営は社会貢献しながら継続し続けることが求められますから、会社の未来に視点があります。
②視野とは、どの程度のまで見えているかという対象範囲を指します。現場で働く専門職は自分を中心に半径5メートルといったところでしょうか。つまり自分と家族と利用者程度の視野となっています。
経営側はの視野は相当広いです。経営している法人を中心に各事業所、事業所の収支、従業員、顧客、競合他社、看護業界、その他業界など、法人が生き残り発展し続けるために、視野は相当に広いのです。
③視座とは、どの立場で物事を見るかです。現場で働く専門職の方々は、従業員として、そして専門職として、支援者としての立場で物事を考え行動しています。
経営側は、会社経営をする立場として現場、従業員、顧客、その他の関係者に対して物事を考え判断します。
最後に視座を説明したので分かりづらいかと思いますが、本来は視座→視野→視点の順で考えるといいでしょう。
つまり、組織で働く人というのは経営者を含めて最初から視座が決まっているのです。
ここまで説明すると、現場の人からは「現場が悪いってことか!」と言われてしまいそうですが、そうではなく組織はそれぞれ役割ををもった人が機能することで目標達成ができますから、役割に応じた視点・視野・視座をもっていて当然だと考えています。
だからこそ、対立が生まれてしまうのです。
結論、仕方ないのないことなのです。
ただし、私はこの”仕方のないこと”に対して、いやいや、やり方次第でどうにでもなるでしょ?と諦めない姿勢を貫いています。
2.立場や視点が異なっても改善できると信じている
私は様々な業種の経営支援をしていると、現場と経営は対立するものだから仕方のないことだと諦めている経営者がいます。
しかし、現場の意見はそうではありません。現場の看護師からヒアリングすると答えは決まって「社長が歩み寄ってくれない」と言います。
私の見立てでは、現場の方々は専門職として、支援者として精一杯役割を全うしようとしていると思います。もちろん全てが完ぺきとはいいませんが、少なくとも訪問看護ステーションであれば”訪問看護”という仕事を全うしようと日々、努力しているということです。
これは一重に経営側に問題があるのです。
つまり、経営側はひとつの役割として"現場に歩み寄る”ことが求められている現状があるのに、それを無視し強い権限と立場でただ仕事を押し付けているだけなのです。
"歩み寄る"とは、現場に対して下手に出ること、甘くすることではありません。
現場に足を運び、対話を重ねながら調和を図るということです。
お互いの立場から発する言葉というのは、それぞれが正義であり、間違っているというのはありませんが、お互いが"誤解"していることは相当あります。
ですから、経営側には本来「歩み寄り」の役割があるのですが、どうしてか、指示や命令をするだけが役割であると誤解しているのです。
結論、経営側が歩み寄ることで、立場や視点が異なっていても必ず調和が図れます。
3.独立をすすめる理由
①自分の看護感とやり方を貫いてほしい
大手に限らずですが、訪問看護ステーションの看護師の中には"自分の看護感"を貫きたい人もいるでしょう。その時に、今務めている訪問看護ステーションで実現ができない、あるいは看護感が大きく異なる場合には、組織の中で逸脱している可能性が高く、上層部との軋轢が生じていると思われるので、独立したほうがいいです。
組織の中で、組織内で反発するよりは自分の歩みたい道を進んでください。
②価値観の違いは結果として相互にマイナス
看護感に近いのですが、経営と現場では大きな視点・視野・視座の違いがあることを説明しました。そのため経営側が求めてくる考え方、行動指針に納得できない人もいると思います。そんな時、仕事における価値観のズレを大きく感じるのであれば、独立しましょう。
価値観のズレは精神と体に大きな負担を強いります。結果的に共倒れよりは、我が道を進むことをお勧めします。
③経営を学びお金の重要性を理解する
現場は経営を知らない。ただし経営側は現場に同じ感覚を求めるのは非常にナンセンスです。なぜなら、なんでもそうですが当事者にならなければ、本当の気持ちを理解することができないからです。
私は、どちらの意見も聞きますが、基本的には経営の中に運営があるため、経営に関して意見を言いたい現場の看護師は、自分が経営すればいいのです。
何を甘いことを言っていたのかと現実の厳しさを知るいい機会になります。
厳しいことを言うようですが、世の中、お金が重要なのです。
④そもそも成功できるビジネスモデル
訪問看護ステーションだけではなく、介護系、障害系サービスは基本的には制度ビジネスであることから”そもそも”需要が高く比較的安定していることから、成功できるビジネスモデルと言えます。
看護感、ご利用者、地域との関係性の重要さを理解している看護師さんは、思い切って独立してください。中途半端な気持ちでなければ、基本的には成功するはずです。
今、働いている職場でストレスを抱えていくよりは、収益がとんとんで好きな仕事をしているほうが良いに決まっています。
⑤働き方や価値観の変化で大手は衰退する
現状、賃金は上昇しています。お金が充足するのであれば、今後、仕事に求められるのは『やりがい』です。収益がトントンでも、やりがいを重視する人が増えるのです。そうすると、賃金だけで縛り付けていた大手の訪問看護ステーションからは、独立する看護師が増加し、独立後に訪問看護の看看連携が実現されることから、大手には今後、より一層のマネジメントが求められます。
つまり、現場に寄り添わない経営者やリーダーがいる組織は崩壊していくと考えられるのです。
ということは、やはり”さっさと”独立し努力するほうがベストだと言えます。
4.大手の経営者へメッセージ
今後、皆さんの会社からは看護感の違い、強制労働の解放、やりがい搾取、売上重視志向が与える看護師への精神的ダメージから解放されたい力のある看護師が近隣で独立していきます。これは確実です。
高齢者率は増加し、在宅復帰の方向がより強化される中、また起業しやすい環境となる中において大手企業からすれば代打イメージだと思います。
今、この瞬間から古い考え方を変え、会社も働く人も希望が実現できるような仕組みを作ることが求められます。
いつまでも看護師を兵隊のように扱うのは止めて、人材重視の考え方に切り替えましょう。
令和のマネジメントは「役割方式×自己成長」です。
5.現場で働く看護師へのメッセージ
さて、最後になりますがこれから訪問看護ステーションを立ち上げたいと考える看護師の皆さんには、ぜひ頑張っていただきたいです。
皆さんが、本当に自分の信じる訪問看護道を行くならば、必ず成功します。
大手でくすぶっているよりは、人生一度きり、チャレンジしてください。
ただし、生半可な気持ちでは難しいです。常に、覚悟の種類、段階、大きさを迫られるときがやってきますが、それも楽しみながら、同じ想いを持つ仲間と一緒に羽ばたいてほしいと思います。
皆さんが独立される際は、ぜひFukushi Vision Groupのコンサルティングを活用くださいませm(__)m
以上
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