おはようございます。
Fukushi Vision Group株式会社 医療・介護・福祉経営コンサルティングの塚本です。
本日は『職員の気持ちがわからない経営者』について、なぜなのだろうか?という理由について考えていきます。
以前からお話していますが、そもそも見ている視点が異なることは言うまでもありませんよね。経営者はビジネスが成功するためには?という少し将来を見て、発言、行動をしています。
反対に、現場の職員、つまり経営をしたことない人にとっては、自分の半径1メールくらいの視点しかありませんから、それは意見が異なるのも当然のこと。
今だから客観的に、経営者の方々に「なぜ職員が不満を抱えているか?」という理由が、外野だからこそハッキリと理解できますが・・・
経営者の端くれながら、自分の事業に焦点を当てると、これはまた難しいものです。どうしても主観になってしまう。だからこそ外部の視点というのは重要だなと思うところです。
さて、先日、とあるサービス付高齢者住宅の経営者とお話したときに、現状、職員がどのように感じているか分かりますか?と尋ねました。
職員の気持ちは以下の2つです。
・辞めたい
・ボーナスもらったら辞める
結局は辞めるということです。
これについて、経営者は「何が不満なんでしょうね? 給料ですか?」と答えました。
ここで問題なのは、医療・介護・福祉専門職の方たちが辞める理由に、ほぼ金銭面だと決めつけている点です。
つまり、この経営者は、給料を上げればすべての問題が解決できると思っているのです。もちろん、法外な給料を出すと、もしかしたら継続する可能性はありますが、金銭面などの外的条件でモチベーションを保てるのは一時的だと言われています。
気づくべきは、今あなたが雇っている職員は、専門職だということです。
これは、私が支援している間に何度も説明しましたが、経営者は全く理解できていませんでした。
加えて、その経営者に質問しました。
「職員の皆さんは、何を大事にして働いていると思いますか?」
経営者は答えました。
「利用者のためですかね・・」
どうでしょう、かなりざっくりしていますよね。ここが細かく答えられないと、一生、職員の気持ちは分からないままなのです。
専門職の人がどうして、その仕事をしているのか。もちろん人それぞれですが、
多くは、利用者のためですが、付け加えるならば「介護施設に入居しても、これまでと同じような自分らしい生活、楽しい生活を、安心と安全に配慮しながらできるように支援している」のです。
ではなぜ、経営者のあなたはサービス付高齢者向け住宅を作りましたか?と聞きました。
「安定したビジネスであり、かつ土地活用ができるから」と答えました。
どうでしょう。「心から一人の利用者を支援したいという気持ちの職員」と、安定したビジネスで儲かりたいという「福祉の心がない経営者」では、天と地ほどの差がありますよね。
そしてこの溝は、経営者が理解しようとしなければ、一生理解できないと思っています。
私は最後に「こういった経営者の考えが、すべての従業員に伝わっているのですよ」と伝えました。
大変残念ですが、こういった経営者のもとで働く従業員は”働くフィールドを見誤った”というしかありませんね。
なるべく早く離脱するほうが得策だと思います。
それでは。
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