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居住福祉の講義を受けて


おはようございます。


医療・介護・福祉経営コンサルティング Fukushi Vision Group株式会社(フクシビジョングループ)の塚本です。




本日は日本社会事業大学院 専門職大学院の『居住福祉』を受けて、学んだこと、意見等をお話できればと思います。













実は大学院を卒業したのが今年の3月で、まだ授業をとっているのは修習生という仕組みを活用しているからです。



年10単位の授業を5万円払えば受けられるのは、日本社会事業大学専門職大学院のすばらしいシステムですね。


私は昨年受けなかった『居住福祉』という授業を2週にわたり受けています。居住福祉という部分だけを見ても実は中々想像しがたい内容なのですが、


受けてみるとこの重要性が理解でき、かつ日頃から高齢者、障害者、母子、刑余者、児童、学生など様々なカテゴリの中で支援している専門職であれば、誰もが関わってきた重要な内容だということが分かります。






講義は、1回あたり約3時間でグループワークが3回ほどあります。


私が割り振られたグループでは、老健のショートステイ、生活保護課の職員、相談支援専門員、元社会福祉協議会の職員など、本当に様々なカテゴリの方がいました。






結論から申し上げると・・・・


全体の講義を通してもそうなのですが、私としては「生活困窮者の定義」について、語ってからではないと、居住支援の内容は議論できないのではないか?


と思った次第です。




そこで生活困窮者の定義についてグループワークで投げてみたところ、実際に言語化できている方はいませんでした。


というのも、生活困窮者の概念が経験的に"広義”であるというのが皆さんの意見だからです。




生活困窮者について調べてみたところ・・・


2015年に生活困窮者自立支援制度ができてから、直近の数年では新規相談者は減っています。


令和2年度:約78万人

令和3年度:約55万人

令和4年度:約35万人

令和5年度:約29万人


これの意味するところは、生活困窮から抜け出した、ではなくて新しく生活困窮に陥る人が少なくなっている。つまり、何らかの要因、政策が成果を出しているという見方ができます。


もしくは生活困窮に陥る対象者の絶対数が減ってきている。または相談には来れない人が人知れず増えている・・・というのも考えられます。





グループワークの中で意見と、私なりに調べた結果も踏まえると、この居住福祉の主なメインターゲットは "資産が少ない人" であると定義づけちゃいました。


その心は・・・


✓ 一時的にすぐに動かせるお金がなくなった人

✓ 継続的にすぐに動かせるお金が少ない人


これらにより生活保護レベル以下の生活水準になる人が、居住福祉を議論する上では重要な定義かと思います。





つまり、私が言いたいのは"すぐに動かせるお金がある人"は、確かに住まいを探す、必要な制度を活用すること自体は、居住支援×福祉支援の内容ではありますが、


本当に支援・議論すべき対象は、お金がない、かつフォーマルな制度を活用しながらも、まだまだ生活保護レベル以下の生活水準になる人ではないかということです。





ここで疑問があります。


こういう福祉支援のことを議論する時に、どうして「お金や資産」の絶対条件について語られないのでしょうか。



昨日も講義の後、風呂に入りながら考えていたのですが、対象者の資産状況をある程度、仮定したほうが議論はしやすいのですが、お金の話を出すとなんだか空気が悪くなるきがするんですよね・・・


それとも、お金がない人が対象だっていうことが暗黙の了解になっているのか・・・





同じ支援というカテゴリの中で、では私たちが行っている経営支援とは何が違うのでしょうか。


経営支援を行う際、経営者や組織のトップがどのようなビジョンを描いているか、そしてこれから何がしたいのか。という希望や実現したいことから話し始めるのがセオリーです。


それらを伴走型で支援するのが弊社の経営支援コンサルティングのスタイルです。

つまり"やりたいことを実現する”ことが目的となります。




私が有料老人ホームの相談員をしていたころを思い出しながら、私ならどうするか考えました。



同じように、生活困窮者にもこれから、どのような生活がしたいのか。など未来予想図的な話から入る・・・かと思いきや、きっと資産状況の把握から入ると思いました。


もちろん、テクニカルな支援方法として、いきなりお金があるか?などは聞けませんから、今後どうしたい?など気持ちを聞きながら、けど一番知りたいのは資産状況だったりするわけです。




この経営支援と、生活困窮者支援の違いについて確実に言えるのは、


「現在」「未来」のどちらを語っているかだと思いました。




経営支援で未来を語り、実現に向けて今から動くのは"すでに最低限度の生活(経営)が担保されているから"ではないでしょうか。


逆に、生活困窮者は”最低限度の生活すら危うい状況”だから資産状況の把握に努めるのではないでしょうか。



つまり、最低限度の生活が担保できるかどうかで、付加価値として他の支援のことを考えるということではないのか。





これらを通して学んだこと、推察できることは・・


居住支援 = 生活困窮者 = 最低限度の生活水準の担保性




あと2回の講義も楽しみにしています。



以上





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FukushiVisionGroup株式会社 医療・介護・福祉経営コンサルティング


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