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お金の量と福祉の心は相反する

更新日:1月25日


おはようございます。

医療・介護・福祉経営コンサルティング Fukushi Vision Group株式会社の塚本でございます。



今回のお話は「お金の量と福祉の心」は相反するという内容です。


これは私の実体験を通じて得た考えで、福祉の心を持っている人は、お金の量が少なく、ビジネスの熱意が高い人は、福祉の心が少ないと感じたところからきています。



おそらくバランスが重要なのだと思いますが「福祉の充実」にはお金が必要で、切っても切れない縁だと思いながらも、相反することが時には、福祉の向上を妨げることがあるなと考えていました。











私がなぜこのように感じたかというと、これは決して科学的根拠に基づいたものではなく、個人的感覚で判断しておりますが、



医療・介護・福祉に熱意のある人というのは、基本的に長年現場で働いていた人となります。そういった人たちが、自分の考える福祉を実現するために独立することは往々にしてありますよね。



しかし今の世の中は『資本主義』です。


基本的には「お金が中心」として動いており、お金により仕事や生活が循環されていることを考えれば、いかにお金を生み出し、お金を効率よく活用するかを考える必要があります。




これが『経営』ではないでしょうか。





よく誤解されるのは「経営」「運営」の違いです。




経営は長期的かつ組織の発展や成長を目指したものであり、

運営は短期的かつ組織の生産を担う部門となります。



つまり、運営でお金を生み出し経営で組織を変化させるのです。





現場で働いていた人が担っていたのは、運営の一部であり経営ではないことから、現場から経営への転換には高いハードルが存在するのです。



また現場で質の高い支援を目指していた方こそ、患者や利用者への想いが強いため、収益を無視したボランティア支援が多くなるのも理由としては納得です。



経営は、1分1秒にお金が発生しているという考えであり、現場の方は5分くらいならいいだろうという考え方です。



しかし、ちりも積もれば、なんとやら・・


5分×20日=100分

100分×12か月=1200分

時給1200円×20時間=24,000円


時間をお金に換算すると、こんなにも大きな金額になるのです。




これを考えられることが経営なのだと私は思います。





 




反対に、福祉の心は乏しいがビジネスへの熱意がある経営者の方もいます。



こういった方々はセカンドビジネスとして福祉ビジネスへ参入されますが、その動機は不純な場合が多いです。


私は今も日本社会事業大学へ行っておりますが、そこの専門職の方々からは嫌われる存在かと思います。


不純というのは、悪い意味ではなく福祉のことを深く理解しないままに安易な理由で参入を決意されることを差します。





弊社に相談があった直近件3に関しては、土地活用を目的として障害者グループホームを開始したいという内容でした。



オーナーは誰もが不動産を扱っており、自社物件の活用×福祉による安定した収益を目的としていました。



中には正直に「福祉の心はない」と伝えてくれる方もおり、その代わりに福祉事業を適切なビジネスとして拡大していきたいという熱いオーナーもいます。



こうしたビジネス熱の高いオーナーはある程度の資金や資産を確保していることから、立ち上げ時の人員確保、設備投資は十分であり、働く環境をしっかりと整備できるのは大きなポイントです。



福祉の心が強く、お金が乏しいと、働く環境の整備に力をいれるのは非常に難しくなります。そういった意味では雇用を生み出し、人が適切に能力を開花させ働ける職場を作れるオーナーの存在は福祉にとっては欠かせないものになります。



しかしながら、オーナー経営者にも弱点はあります。



それは、運営におけるマネジメント力が乏しいことです。




私が出会ったオーナー経営者のほとんどは投資系オーナーでした。彼らはお金はあるが組織運営能力が低いことがわかっています。つまりは、組織の中心である働く人を機能させるためのプログラムを組んだり、ルールを適切に定めたり、個別面談を行い合意形成を図ることが苦手なのです。



人が能力を発揮し機能するには、人材マネジメントが欠かせません。


私たちは、こういったケースにおいて一つの役割としてマネジメント機能を担うことが多分にあるのです。





 


さて、本来は調和し融合できることがベストである『福祉の心とお金の量』ですが、陰と陽のようにバランスが図れるといいですよね。



私はこの黄金比率として6:4をおすすめします。



資本主義の世の中においては、お金の量が非常に重要となるため、その比重は福祉の心より大きくなるのは当然です。




私も、どちからというと福祉≒ビジネスという考え方に近いですが、福祉の起源をさかのぼると貧困の救済から始まった福祉活動というのは、経済の低下を防止するためだったことから考えると、福祉をビジネスとして考えることは決して悪いことではなく、むしろ当然なのかもしれません。




福祉事業というのは「根本的に救済の念」が強いことから、継続性と永続性が求められており、生き残り発展し、成長するためにはビジネス要素や観点が非常に重要なのだと思います。



福祉=ボランティアという印象が強いのも事実ですが、ボランティアの概念は寄付と同じように”余りの提供”だとすれば、それだけで今の貧困問題から派生する様々な問題や課題に太刀打ちできることは難しいですよね。




そう考えると、一旦は福祉の心がないオーナーが福祉事業を始めたとしても、”運営”そのものは『心ある人』に任せることで事業として成立することはできます。





どちらが良い、どちらが悪いとは一概には言えませんが、どちらの心も大事なのだと考えさせられたテーマでした。




それでは。






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FukushiVisionGroup株式会社 医療・介護・福祉経営コンサルティング


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